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風邪(かぜ)の治し方【漢方】自分にあった漢方薬の見つけるコツ‼︎セルフメディケーションは漢方薬で決まり!

漢方薬   7,984 Views

『風邪(かぜ)を引いても、簡単には休めない!』

『お医者様にかかるにも時間がとれない!』そんな方々が多いと思います。

そんな時にお世話になるのが、市販薬(OTC医薬品)です。

お店やインターネットで手軽に買えるのが助かります!

 

市販薬(OTC医薬品)で、比較的軽度な体調不良は自身で改善する。

そのことを後押しする制度が、平成29年1月1日から医療費控除の特例として、セルフメディケーション税制(セルメ税制)がはじまりました。

セルフメディケーションとは、日頃から自分自身や家族の身体、そして体調を気遣い自己管理、そしてその上で軽度の不調は、自分自身や家族で早めに対処して改善することです。

今後ますます、自分自身で体調を管理して、軽度であれば自分自身で対処していくことが求められていきます。

 

セルフメディケーションをするには、間違いのない情報が必要です。

しかも、その対処方法が簡単でわかりやすく誰にでも実践できないとなりませんよね!

そこで、漢方薬の出番です。

漢方はわかりにくく難しいと思われがちですが、実はとても簡単に使っていけるのです。

ある“トコロ”に着目すれば、とてもわかりやすい市販薬(OTC医薬品)なのです。

漢方薬は、自分だけでなく家族の健康を考える女性の大いなる力になってくれるのです!

 

薬店経営で、多くの風邪(かぜ)の方を見てきた経験から「風邪(かぜ)」の時の漢方薬を簡単にわかりやすく解説いたします。

 

『風邪は万病のもと』この言葉をあなどってはいけません!

風邪(かぜ)のように感じても実は…、なんてことはよく聞く話です。

気になる方は迷わずに、まずはこちらをタップして!自宅でかんたん診断!がん予防サービス【まも~る】

※正しく診断される機会を失ってしまう事は、病の悪化をまねき重大な被害となりかねない可能性があるので、早期の受診を第一と考え行動してください❗

ざっくり読むための目次

「かぜ」風邪症候群について、知っておくとためになる

”catch a cold”「風邪(かぜ)を引く」とは、万国共通で『寒』が原因

「風邪(かぜ)を引く」という英語は、“cold”と表現されています。

洋の東西感覚的なものと思いますが、「寒い」「冷たい」の文字を当てています。

古代中国でも、3世紀初頭に編集された『傷寒雑病論(傷寒論・金匱要略の2編を合わせたもの)』(以下、傷寒論という)はタイトル自体に“寒”の文字が当てられています。『しょうかんざつびょうろん(しょうかんろん・きんきようりゃく)』

傷寒論は、漢方処方のバイブルで1,800年もの時間をこえて支持されている医学書で、載っている314処方(漢方薬)は現在でも原料の分量まで、そのまま使用されています。

そこではじめに出てくる漢方薬は、桂枝湯(けいしとう)。

二番目が、麻黄湯(まおうとう)です。

 

桂枝湯の説明では、「中風(ちゅうふう)」

麻黄湯の説明では、「傷寒(しょうかん)」と表現されています。

 

中風:「風に当たる」という意味です。「中」とは「当たる、当てる」で、「風邪(ふうじゃ)に当たった、当てられた時に桂枝湯を使いましょう」と教えてくれています。

傷寒:「寒に傷つけられた」という意味です。「寒邪(かんじゃ)に傷つけられた、やぶられた時に麻黄湯を使いましょう」ということです。

 

古今東西、万病の元である病は「寒」からはじまるということを物語っている証拠です!

 

セルフメディケーションで対処する!市販薬(OTC医薬品)の利用

一般的に「風邪(かぜ)」は、お薬を飲まなくても一週間程度で自然に治るものです。

しかし、何かと忙しい現代に生きる我々は一週間も休んではいられませんし、「風邪(かぜ)」によるつらい症状には耐えられません。

そこで市販薬(OTC医薬品)を利用するのですが、一週間経っても改善しない場合は「こじらせた」か、他の病気かもしれません。

また、お薬による副作用かもしれません。

そんな時には、お医者様にご相談ください。

 

「お腹にくる風邪(かぜ)」消化器症状が出る風邪症候群(かぜしょうこうぐん)

「風邪(かぜ)」はウイルス感染が原因のものが8〜9割りで、その他として細菌感染、マイコプラズマ感染、クラミジア感染、非感染性(寒冷など)で症状が現れます。

さらに、「こじらせた」などで二次感染がおきることもあります。

 

症状は、鼻やのどが主体で熱と頭痛、関節痛、消化器症状など症状は多義にわたります。

その中で消化器症状は、ウイルスが胃腸まで侵入して起こす症状で、胃の痛み、食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢などがみられます。

消化器症状が起きると、比較的回復に時間がかかりますので注意が必要です。

 

また、市販薬(OTC医薬品)のかぜ薬である総合感冒薬には、吐き気に嘔吐や下痢などに対処する成分は含まれていません!

 

「水分」「睡眠・休養」「温める」が基本の対処!お子さんやおじいちゃんおばあちゃんの注意点!

「風邪(かぜ)」の対処として、事前と事後の2種類があります。

まず、事前としては「体調を整えておきましょう」の一言です!

「栄養、休養、睡眠」

バランスのとれた食事、しっかり動いてしっかり休む、質の良い睡眠です!

かぜを引いてしまったら、「水分、睡眠・休養、温める」ことが重要になってきます。

 

「水分」:発熱(高熱)では脱水が一番注意しないといけないことです。特にお子さんやおじいちゃんおばあちゃんは、脱水になりやすいので必ず水分補給を心がけてください。

「温める」「寒」からはじまる病が多いので、基本は温めてください。おじいちゃんおばあちゃんは、全てにおいて鈍感になっています。気温の変化もしかり!服装や空調はこまめにチェックして、保温をしてください。

 

 

一般的な「かぜ薬」について!OTC医薬品(市販薬)の「総合感冒薬」とは

「かぜ薬」を「総合感冒薬(そうごうかんぼうやく)」といいます。

どうして「総合」というのでしょうか?

一緒に考えてみましょう!

 

「風邪(かぜ)」とは鼻、のど、熱や頭痛が主な症状

一般的に西洋医学でのお薬は、身体に現れた症状をやわらげるためのものです。

鼻に現れた症状なら、くしゃみ・鼻水・鼻づまりをおさえるお薬として鼻炎薬あるいは点鼻薬(てんびやく)を利用します。

のどの症状では、のどに痛みがあったりイガイガする・咳や痰が出ると使うお薬は鎮咳去痰薬(ちんがいきょたんやく)。

頭痛や熱には解熱鎮痛薬(げねつちんつうやく)です。

それぞれの症状には、それぞれの症状に合ったお薬が使われます。

 

では、風邪(かぜ)を引いた時の症状はどうでしょう?

鼻やのど、熱など症状がいくつも重なって現れます。

症状が一部分ではなく多方面に現れますので、使うお薬も鼻炎に鎮咳去痰、そして解熱鎮痛と合わせて用います。

統合、合わせる、まとめるということで「総合」なのです。

かぜ薬は、総合かぜ薬(総合感冒薬)となるのです。

 

熱・鼻・のど、あなたはどのタイプ?

「3つのタイプ、あなたはどのタイプ?」とCMなどでよく耳にされると思いますが、これはどういうことなのでしょう。

熱タイプ?鼻タイプ?のどタイプ?とはどういうこと?

 

風邪(かぜ)を引くと、いろんな症状が現れます。

その症状のうちで、一番つらい症状はどこでなにですか?ということなのです。

  • 一番つらい症状は、頭痛や熱です。(熱タイプ)
  • 一番つらい症状は、鼻水・鼻づまり・くしゃみです。(鼻タイプ)
  • 一番つらい症状は、咳や痰・のどの痛みです。(のどタイプ)

以上の3つに合ったお薬として、

  • 頭痛や熱がつらい熱タイプのかぜには、解熱鎮痛薬の成分が他の成分より多い総合感冒薬。(熱タイプ)
  • 鼻水・鼻づまり・くしゃみがつらい鼻タイプのかぜには、鼻炎薬の成分が他の成分より多い総合感冒薬。(鼻タイプ)
  • 咳や痰・のどの痛みがつらいのどタイプのかぜには、鎮咳去痰薬の成分が他の成分より多い総合感冒薬。(のどタイプ)

を選ぶと、風邪(かぜ)の一番つらい症状をやわらげるには最適なのです。

 

風邪(かぜ)を引いているので熱タイプだからといって、鼻の症状である鼻水・鼻づまり・くしゃみやのどの症状である咳や痰・のどの痛みがないのではありません。

もし、熱だけの症状ならかぜ薬(総合感冒薬)ではなく、解熱鎮痛薬(げねつちんつうやく)を選びましょう!

鼻タイプ・のどタイプも同様です。

鼻だけの症状なら鼻炎薬や点鼻薬をのどだけの症状なら鎮咳去痰薬を選択します。

風邪(かぜ)の症状は熱・鼻・のどと重なり合っていますが、なかでも”一番つらい”症状を取りあげて、そこに合った総合感冒薬として3タイプに分けられているのです。

 

この方法は、かぜ薬だけに当てはまるものではありません。

また、お医者様に処方してもらうお薬にも当てはまる考え方(対症療法)です。

※対症療法に対して、原因療法は病の根本となる原因を除く治療法です。

 

 

子どもの「風邪(かぜ)」と「かぜ薬」

子供:急変、重症化、合併症が出やすいので薬を飲んだからと安心して目を離すことがないように!また、回復したと感じても2〜3日は安静を心がける。

 

高齢者の「風邪(かぜ)」と「かぜ薬」

高齢者:重症化、合併症が出やすい。持病がある方が多いのでお薬に関する注意が必要!重症化しやすいけれども症状が現れにくいのが、高齢者の特徴!「気づいた時には…」となることが多いので、周りの方々が普段から体調の変化を気にかけてください。

 

妊婦さんや授乳期のお母さんの「風邪(かぜ)」と「かぜ薬」

まず、妊娠に気付かない時期である3ヶ月までのあたりが胎児にとって薬物の影響が大きいので、とても注意が必要な期間です。

妊娠の可能性のある方や妊娠を望んでいるのであれば、お薬を気軽に飲むのは控えてください。

 

妊婦さんや授乳中のお母さんは、お医者様にまず相談していただくのをお勧めいたします。

 

かぜ薬(総合感冒薬)のまとめ

  1. 風邪(かぜ)を引くと、鼻症状・のど症状・熱や頭痛の多くの症状が一度に重なりあって現れる。
  2. 風邪(かぜ)を引いて現れた症状をやわらげるかぜ薬(総合感冒薬)は、鼻炎薬の成分・鎮咳去痰薬の成分・解熱鎮痛薬の成分が合わさっている。
  3. かぜ薬(総合感冒薬)は、鼻炎薬の成分・鎮咳去痰薬の成分・解熱鎮痛薬の成分の加減でそれぞれ特徴を出している。

※医薬品成分には、それぞれ使用できる量の上限が決められています。

※参考図書

  • 「今日のOTC薬 -解説と便覧-」南江堂
  • 「39のケースで考える OTC薬販売の実践問題集」じほう

 

 

「風邪(かぜ)」には漢方薬‼︎簡単セルフメディケーション術の解説

漢方薬を簡単に理解するには、見ていただきたい”トコロ”があります。

漢方薬を簡単に使いこなすには、ある“トコロ”に着目すればいいんです。

それは、添付文書に書かれている「効能効果」の欄です。

漢方薬の効能効果には、西洋医学とはまったく別の体系理論である漢方薬をわずかの文字に要約して西洋医学的に使えるように書かれています。

わずかの文字すぎて少し解説が必要なので、これからわかりやすく説明していきます。

 

効能効果には、前半と後半の2つに分けられて書かれています。

  • 前半:そのお薬を飲む方の前提条件;冒頭で体力について(体力中程度以上など)、さらにいろんな前提となる症状が書かれています。
  • 後半:そのお薬の主な効果;適応症状が書かれています。

 

簡潔に書かれているため、かえってわかりにくいかもしれません。

また、西洋医学のようにこの症状にはこの成分などと”対(ペア)”になっていないので、その部分でも漢方薬を理解しづらくしています。

 

体力について

体力:体力充実と体力虚弱とは、若いスポーツマンとご老人というイメージも正しいですし、若いスポーツマンが徹夜続きの試験後は普段よりも虚弱ですので、その方(1人の人)の中で体力充実の時と体力虚弱の時があるイメージも正しい考えです。

 

注意が必要!漢方薬も”お薬”副作用に注意!

漢方薬は一般的に「副作用がない」と思われがちですが、そこは漢方薬も”お薬”です。

副作用の危険性は存在します。

原材料は自然界にある植物・動物・鉱物などを綺麗にして、多くの漢方薬は煮込んだものです。

自然界には猛毒を持った動・植物は多数あります。

綺麗にする段階で毒抜きをしますが、“毒”と”薬効”は表裏一体の関係です。

その微妙な加減もながい歴史の賜物なのです。

なかでも現在注意が必要なものは、下記の2種類です。

麻黄(マオウ):

甘草(カンゾウ):

 

「風邪(かぜ)のひきはじめ」っていつから?【漢方薬】

漢方薬のかぜ薬には、「風邪(かぜ)のひきはじめ」「初期のかぜ」と書かれています。

西洋医学のかぜ薬には、そのような分け方もそれに対応しているお薬もありません。

では、この「初期」「ひきはじめ」とはいつからなのでしょうか?

目安はあるのでしょうか?

 

オススメする目安は、「ゾクゾクするさむけ」です。

風に当たっても当たらなくても、薄着でも厚着でも、汗が出ていても、なにをしていても「ゾクッ」とさむけがしたらそれがサインです。

「ゾクッ」とさむけがしたら、漢方薬のかぜ薬です。

 

理想的なセルフメディケーションです。

このためには、体調の変化に敏感になる事が必要です。

そして、漢方薬を常備している事!

自己管理に漢方薬は最適なお供です。

 

「寒」があれば、「熱」「温」もある!【漢方薬】

引きはじめの目安を「ゾクゾクするさむけ」と言いましたが、「さむけ」すなわち「寒」!

「寒」の症状があれば、「温」の症状もあります。

「温」であるので、「さむけ」はなくすぐに「熱」になり「寒」のように「ゾクゾク」している間も無く症状が出るのが特徴です。

「寒」は傷寒、「温」は温病です。

 

「かぜには葛根湯」って本当?【漢方薬】

漢方薬の風邪(かぜ)に対応できるお薬は何種類もあります。

そのなかで、まず用意しておくものとしては葛根湯は優れものです。

しかし、そこにも落とし穴があります。

下記に各漢方薬の添付文書の効能効果からタイプ別に分けていますが、葛根湯は「のど」についての記載はありません。

「消化器系」についても、葛根湯の効能効果はありません。

熱・のど・鼻に共通して効能効果に記載がある漢方薬は麻黄湯です。

しかし、この麻黄湯はセルフメディケーションで使うには注意が必要な漢方薬です。

常備薬として使用するのは、オススメしません。

 

では、セルフメディケーションとして常備しておく漢方薬はどれでしょうか…

症状のタイプ別に見ていきましょう。

 

熱・頭痛タイプのかぜ薬!【漢方薬】発熱、頭痛や筋肉痛など体の痛みに

麻黄湯(まおうとう)/体力充実して、

かぜのひきはじめで、さむけがして発熱頭痛があり、せきが出て身体のふしぶしが痛く汗が出ていないものの次の諸症:
感冒、鼻かぜ、気管支炎、鼻づまり(使用上の注意:身体虚弱の人は使用しないこと)

〔体力充実しているので激しい症状になる、汗に対する注意が重要で服用後に発汗(大汗は禁物)すれば服用をやめること、熱・鼻・のどタイプに対応〕

 

葛根湯(かっこんとう)/体力中等度以上のものの

次の諸症:
感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜ、鼻炎、頭痛肩こり筋肉痛手や肩の痛み

〔体力中程度以上では普通〜激しい症状になる、汗に対する注意が重要で服用後に発汗(大汗は禁物)すれば服用をやめること、熱・鼻タイプ、痛みに対応〕

 

柴葛解肌湯(さいかつげきとう)/体力中程度以上で、

激しい感冒様症状を示すものの次の諸症状:
発熱、悪寒、頭痛四肢の痛み、全身倦怠、口渇、食欲不振、はきけ、鼻孔乾燥、不眠

 

竹茹温胆湯(ちくじょううんたんとう)/体力中等度のものの

次の諸症:
かぜ、インフルエンザ、肺炎などの回復期に熱が長びいたり、また平熱になっても、気分がさっぱりせず、せきやたんが多くて安眠が出来ないもの

〔体力中程度では症状は普通になる、熱・のどタイプ、咳が残った時〕

 

桂枝二越婢一湯(けいしにえっぴいちとう)/体力中等度で、

のどが渇き、汗が出るものの次の諸症:
感冒頭痛腰痛筋肉痛関節のはれや痛み

 

升麻葛根湯(しょうまかっこんとう)/体力中等度で、

頭痛発熱、悪寒などがあるものの次の諸症:
感冒の初期、湿疹・皮膚炎

〔体力中程度では症状は普通になる、熱タイプ、皮膚への症状〕

 

桂姜棗草黄辛附湯(けいきょうそうそうおうしんぶとう)/体力中等度以下で、

さむけを訴えるものの次の諸症:
感冒、気管支炎、関節のはれや痛み、水様性鼻汁を伴う鼻炎、神経痛、腰痛、冷え症

 

桂枝加葛根湯(けいしかかっこんとう)/体力中等度以下で、

汗が出て、肩こり頭痛のあるものの次の症状:
かぜの初期

〔体力中程度以下では普通より症状がゆるやか(加齢者や持病など虚弱者に多い)、汗に対する注意が重要で大汗は禁物、熱タイプ、痛みに対応〕

 

柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)/体力中等度又はやや虚弱で、

多くは腹痛を伴い、ときに微熱・寒気・頭痛・はきけなどのあるものの次の諸症:
胃腸炎、かぜの中期から後期の症状

〔体力中程度〜虚弱では症状が普通からゆるやか(加齢者や持病など虚弱者に多い)、熱・消化器タイプ、長引いた症状〕

 

五積散(ごしゃくさん)/体力中等度又はやや虚弱で、

冷えがあるものの次の諸症:
胃腸炎、腰痛神経痛関節痛月経痛頭痛、更年期障害、感冒

〔体力中程度〜虚弱では症状が普通からゆるやか(加齢者や持病など虚弱者に多い)、冷え性の方のカゼ、熱・消化器タイプ、痛みに対応〕

 

八解散(はちげさん)/体力虚弱で、

胃腸が弱いものの次の諸症:
発熱、下痢、嘔吐、食欲不振のいずれかを伴う感冒

〔体力虚弱は症状が激しくならない(加齢者や持病など虚弱者に多い)、胃腸の弱い方のカゼ、熱・消化器タイプ〕

 

桂枝人参湯(けいしにんじんとう)/体力虚弱で、

胃腸が弱く、ときに発熱・悪寒を伴うものの次の諸症:
頭痛、動悸、慢性胃腸炎、胃腸虚弱、下痢、消化器症状を伴う感冒

〔体力虚弱は症状が激しくならない(加齢者や持病など虚弱者に多い)、胃腸の弱い方のカゼ、熱・消化器タイプ〕

 

川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)/体力に関わらず使用でき、

頭痛があるものの次の諸症:
かぜ、血の道症注)、頭痛

〔前提条件なく、頭痛に対応、血の道症(女性だけでなく手術やケガ、事故なども含む)〕

 

注)血の道症とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状のことである。

 

鼻・くしゃみ・鼻水・鼻づまりタイプのかぜ薬!【漢方薬】鼻かぜ、鼻炎に

麻黄湯(まおうとう)/体力充実して、

かぜのひきはじめで、さむけがして発熱、頭痛があり、せきが出て身体のふしぶしが痛く汗が出ていないものの次の諸症:
感冒鼻かぜ、気管支炎、鼻づまり(使用上の注意:身体虚弱の人は使用しないこと)

 

葛根湯(かっこんとう)/体力中等度以上のものの

次の諸症:
感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜ鼻炎、頭痛、肩こり、筋肉痛、手や肩の痛み

 

柴葛解肌湯(さいかつげきとう)/体力中程度以上で、

激しい感冒様症状を示すものの次の諸症状:
発熱、悪寒、頭痛、四肢の痛み、全身倦怠、口渇、食欲不振、はきけ、鼻孔乾燥、不眠

 

小青竜湯加石膏(しょうせいりゅうとうかせっこう)/体力中等度で、

うすい水様のたんを伴うせきや鼻水が出て、のどの渇きがあるものの次の諸症:
気管支炎、気管支ぜんそく、鼻炎アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒

〔体力中程度では症状は普通、寒さによるカゼ、鼻・のどタイプ〕

 

桂姜棗草黄辛附湯(けいきょうそうそうおうしんぶとう)/体力中等度以下で、

さむけを訴えるものの次の諸症:
感冒、気管支炎、関節のはれや痛み、水様性鼻汁を伴う鼻炎、神経痛、腰痛、冷え症

 

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)/体力中等度又はやや虚弱で、

うすい水様のたんを伴うせきや鼻水が出るものの次の諸症:
気管支炎、気管支ぜんそく、鼻炎アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症

〔体力中程度〜虚弱では症状が普通からゆるやか(加齢者や持病など虚弱者に多い)、寒さによるカゼ、鼻・のどタイプ〕

 

麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)/体力虚弱で、

手足に冷えがあり、ときに悪寒があるものの次の諸症:
感冒アレルギー性鼻炎、気管支炎、気管支ぜんそく、神経痛

 

のど・咳・痰タイプのかぜ薬!【漢方薬】気管支炎、気管支喘息に

麻黄湯(まおうとう)/体力充実して、

かぜのひきはじめで、さむけがして発熱、頭痛があり、せきが出て身体のふしぶしが痛く汗が出ていないものの次の諸症:
感冒、鼻かぜ、気管支炎、鼻づまり(使用上の注意:身体虚弱の人は使用しないこと)

 

五虎湯(ごことう)/体力中等度以上で、

せきが強くでるものの次の諸症:
せき気管支ぜんそく気管支炎、小児ぜんそく、感冒、痔の痛み

 

麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)/体力中等度以上で、

せきが出て、ときにのどが渇くものの次の諸症:
せき小児ぜんそく気管支ぜんそく気管支炎感冒、痔の痛み

 

竹茹温胆湯(ちくじょううんたんとう)/体力中等度のものの

次の諸症:
かぜ、インフルエンザ、肺炎などの回復期に熱が長びいたり、また平熱になっても、気分がさっぱりせず、せきたんが多くて安眠が出来ないもの

 

小青竜湯加石膏(しょうせいりゅうとうかせっこう)/体力中等度で、

うすい水様のたんを伴うせきや鼻水が出て、のどの渇きがあるものの次の諸症:
気管支炎気管支ぜんそく、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒

 

桂麻各半湯(けいまかくはんとう)/体力中等度又はやや虚弱なものの

次の諸症:
感冒せき、かゆみ

 

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)/体力中等度又はやや虚弱で、

うすい水様のたんを伴うせきや鼻水が出るものの次の諸症:
気管支炎気管支ぜんそく、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症

 

桂姜棗草黄辛附湯(けいきょうそうそうおうしんぶとう)/体力中等度以下で、

さむけを訴えるものの次の諸症:
感冒気管支炎、関節のはれや痛み、水様性鼻汁を伴う鼻炎、神経痛、腰痛、冷え症

 

柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)/体力中等度以下で、

冷え症、貧血気味、神経過敏で、動悸、息切れ、ときにねあせ、頭部の発汗、口の乾きがあるものの次の諸症:
更年期障害、血の道症注)、不眠症、神経症、動悸、息切れ、かぜの後期の症状、気管支炎

 

参蘇飲(じんそいん)/体力虚弱で、

胃腸が弱いものの次の諸症:
感冒せき

 

麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)/体力虚弱で、

手足に冷えがあり、ときに悪寒があるものの次の諸症:
感冒、アレルギー性鼻炎、気管支炎気管支ぜんそく、神経痛

 

注)血の道症とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状のことである。

 

消化器系タイプのかぜ薬!【漢方薬】お腹のかぜ、はき気、下痢、お腹の不調や痛みに

小柴胡湯(しょうさいことう)/体力中等度で、

ときに脇腹(腹)からみぞおちあたりにかけて苦しく、食欲不振や口の苦味があり、舌に白苔がつくものの次の諸症:
食欲不振はきけ胃炎胃痛胃腸虚弱、疲労感、かぜの後期の諸症状

 

不換金正気散(ふかんきんしょうきさん)/体力中等度で、

胃がもたれて食欲がなく、ときにはきけがあるものの次の諸症:
急・慢性胃炎胃腸虚弱消化不良食欲不振消化器症状のある感冒

 

柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)/体力中等度又はやや虚弱で、

多くは腹痛を伴い、ときに微熱・寒気・頭痛・はきけなどのあるものの次の諸症:
胃腸炎かぜの中期から後期の症状

 

五積散(ごしゃくさん)/体力中等度又はやや虚弱で、

冷えがあるものの次の諸症:
胃腸炎腰痛、神経痛、関節痛、月経痛、頭痛、更年期障害、感冒

 

藿香正気散(かっこうしょうきさん)/体力中等度以下のものの

次の諸症:
感冒、暑さによる食欲不振急性胃腸炎下痢、全身倦怠

 

八解散(はちげさん)/体力虚弱で、

胃腸が弱いものの次の諸症:
発熱、下痢嘔吐食欲不振のいずれかを伴う感冒

 

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)/体力虚弱で、

元気がなく、胃腸のはたらきが衰えて、疲れやすいものの次の諸症:
虚弱体質、疲労倦怠、病後・術後の衰弱、食欲不振、ねあせ、感冒

 

桂枝人参湯(けいしにんじんとう)/体力虚弱で、

胃腸が弱く、ときに発熱・悪寒を伴うものの次の諸症:
頭痛、動悸、慢性胃腸炎胃腸虚弱下痢消化器症状を伴う感冒

 

四逆加人参湯(しぎゃくかにんじんとう)/体力虚弱あるいは体力が消耗し、

貧血気味で手足が冷えるものの次の諸症:
感冒急・慢性胃腸炎下痢はきけ、貧血

 

四逆湯(しぎゃくとう)/体力虚弱あるいは体力が消耗し、

手足が冷えるものの次の諸症:
感冒急・慢性胃腸炎下痢はきけ

 

真武湯(しんぶとう)/体力虚弱で、

冷えがあって、疲労倦怠感があり、ときに下痢腹痛、めまいがあるものの次の諸症:
下痢急・慢性胃腸炎胃腸虚弱、めまい、動悸、感冒、むくみ、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみ

 

銭氏白朮散(ぜんしびゃくじゅつさん)/体力虚弱で、

嘔吐や下痢があり、ときに口渇や発熱があるものの次の諸症:
感冒時の嘔吐・下痢小児の消化不良

 

皮膚タイプのかぜ薬!【漢方薬】発疹に

升麻葛根湯(しょうまかっこんとう)/体力中等度で、

頭痛、発熱、悪寒などがあるものの次の諸症:
感冒の初期、湿疹皮膚炎

 

真武湯(しんぶとう)/体力虚弱で、

冷えがあって、疲労倦怠感があり、ときに下痢、腹痛、めまいがあるものの次の諸症:
下痢、急・慢性胃腸炎、胃腸虚弱、めまい、動悸、感冒、むくみ、湿疹・皮膚炎皮膚のかゆみ

 

インフルエンザ【漢方薬】

竹茹温胆湯(ちくじょううんたんとう)/体力中等度のものの

次の諸症:
かぜ、インフルエンザ、肺炎などの回復期に熱が長びいたり、また平熱になっても、気分がさっぱりせず、せきやたんが多くて安眠が出来ないもの

 

 

かぜ

桂枝湯(けいしとう)/体力虚弱で、

汗が出るものの次の症状:
かぜの初期

 

香蘇散(こうそさん)/体力虚弱で、

神経過敏で気分がすぐれず胃腸の弱いものの次の諸症:
かぜの初期、血の道症注)

 

注)血の道症とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状のことである。

 

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くすりのアンバサダー

「くすりのアンバサダー」として1998年(H10)より漢方薬の勉強会に複数入会。日本漢方、中医学、古典書(中国、日本)の原文読みなど勉強会で研鑚。
皆様の健康によりそう医薬品について、わかりやすくお伝えいたします。

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